さくら、さくら

2010年4月3日 日常
さくら、さくら
懐かしの人に会ってきました。
実に5年ぶりの再会。

その人は私の中学時代に通っていた塾の講師であり、私が勝手に
『師』と慕っていた人です。
なんで慕っていたかと言うと、その生きざまですかね。
実家は九州で京都の大学に通うために家を出て一人暮らしを始めたが、しかしお金がない
少ない仕送りだけでは生活費はおろか食費すら儘ならず、
バイト掛け持ち、夕食はうまい棒とコーヒー
うまい棒の件は冗談だと思いますけど、世間的には『苦学生』に分類される人でした。
そこで自意識過剰、都合主義、小遣い3000円、中途半端雑学王(仮)、エロスの塊、ネット弁慶、厨二病真っ盛りな私はその人の生き方に驚愕するわけですよ。
親元でまだまだ扶養されている中学生時分では大学生の独り暮らしなど別次元の話に聞こえちゃうんですよね。
視野が狭い自分は当然のようにその人のことを『凄い人』認定するわけで、
自ずと『凄い人』+『身近にいる人』=『師』(神)と崇めることになります、痛いですね。
そこから私の高校受験までは色々な話を聞いたり、知ったり、教えられたりで
そのたびに「この人すごいなぁ」とか「なに言ってんだこいつ?」とか「この人さすがだなぁ」と関心していました。
そして高校受験が近づくある日、その人は塾に遅刻してやってきました。
そのとき自意識過剰、都合主義(以下略)な私は「生徒の高校受験が目前に控えてんのに先生が遅刻するってwwww」なんてことを言って先生に謝らせたことがありました。
あとで別の講師にワケを聞いたところ、なんと私たち受験生のために合格祈願のお守りを買いに行っていたから遅刻したと言うのです。
それを信じて高校受験→合格した次の日、実はだったことが判明。
なんでも今住んでいる塾近くのアパートの場所がバレてしまい(私がバラしたw)
ピンポンダッシュを防ぐべく、二度と住所がバレないように塾から電車で1時間、バスで30分のところに引越ししていた様子(それも嘘かと思っていたけど、マジ話だった)
でも、お守りは本物だったので笑い飛ばして許しました。
そして私が高校に入学してしばらくすると塾を辞め、実家に戻ったと聞きました。
その後、たまにメールのやりとりをしていたのですが、ここはご割愛。

とまぁ、思い返せば顔を合わせていた期間もたった2年くらいか。
どちらかがどちらかを忘れてしまえば、そこで終わってしまう関係なんだけど
私はこの先ずっと忘れないと思う、相手はどう思ってるかは分からん。
こんな切れそうで切れない縁なんてのも良いものですよ。
本当にたまーにでいいんです、たまーに会いたくなって、久々に顔を合わせて
最近どうよ?みたいな感じで酒を酌み交わして笑い合う。
懐かしい思い出は色褪せることなく、会うたび話すたびに磨かれていって
さいごにゃ、すっげー楽しかった思い出となる。
春に咲く桜も同じようなもんで、年中咲いてりゃ有難味も薄れるもんね。
年に一度咲くからこそ儚くて綺麗で、散ってしまえばまた来年。
そんなわけで、また会う日まで、さくら、さくら―


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